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フィナステリド(商品名プロペシア)に関して

2022.08.01

AGA治療において飲む育毛剤と言えば、よく知られているのはフィナステリドです。AGA治療の内服薬として、デュタステリドが認可されるまでは国内で唯一認可されていました。

ここでは、そんなフィナステリドに関する効果の仕組みや副作用などを詳細にご紹介します。

AGa治療におけるフィナステリドの効果と発毛のしくみ

フィナステリドについて

フィナステリドとは、アメリカのメルク社が1991年に前立腺治療の薬として開発した薬で、翌年の1992年には前立腺治療薬として商品名「プロスカー」が認可されました。

その後、1997年にアメリカ食品医薬品局(FDA)に研究によって男性型脱毛症AGAの人の髪を成長させる効果を発揮したことから、フィナステリドはAGA治療薬として認可されました。現在は世界70か国以上で承認されてAGA治療に使用されています。

フィナステリドは日本でも2005年に厚生労働省に認可され、「プロペシア」という製品名でMSD社(旧万有製薬)が販売しています。

そして、フィナステリド内服薬は日本皮膚科学会の男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版によると、その効果は国が認めており、男性型薄毛治療に対して推奨度A「行うよう強く勧める」とされています。

フィナステリドのAGA改善効果の仕組み

AGAの薄毛症状の原因として、強い男性ホルモンのジヒドロテストステロン(DHT)があります。毛乳頭細胞にある男性ホルモン受容体とこのジヒドロテストステロンが結合すると、髪の成長を阻む信号を発してしまいます。それにより、しっかりと成長できていない細く弱い髪の毛が生えてきたり、抜けやすくなったりすることから薄毛の症状が起こっているのです。

ジヒドロテストステロンは、5αリダクターゼと男性ホルモンのテストステロンが結合して生成されます。フィナステリドの使用で髪の成長サイクルが正常に戻るのは、フィナステリドには5αリダクターゼを抑制する作用があるためジヒドロテストステロンが生成されないからです。

そのため抜け毛が減り、フィナステリドの内服はAGA改善効果があると言われています。

5αリダクターゼとは

5αリダクターゼとは、体内にある酵素です。1型と2型の2種類の5αリダクターゼが存在しています。1型5αリダクターゼは皮脂腺に多い酵素で、2型5αリダクターゼは毛乳頭細胞に多いためAGAの人は、2型5αリダクターゼから強く影響を受けていると言えます。

2型5αリダクターゼの働きを阻害するフィナステリドは、AGA改善に効果的と考えられます。

5αリダクターゼはAGAの原因となってしまうのですが、男性にとっては必要不可欠な酵素でもあります。骨や筋肉を形成したり、性欲上昇、精子を生成させたりするなどの男性の体にとって必要な働きが男性ホルモンテストステロンにはあります。テストステロンを補助して健康な体を作る作用が5αリダクターゼにはあるのです。

フィナステリドで起こる副作用とポストフィナステリド症候群について

フィナステリドの副作用とは

AGA治療に定評のあるフィナステリド成分ですが、毛髪以外の体にはどういった作用があるのでしょうか。

以下にフィナステリドの副作用を挙げます。

・フィナステリドへの過敏症
発疹・蕁麻疹・瘙痒症・血管浮腫(口唇・舌・咽喉及び顔面腫脹を含む)
・生殖器への副作用
男性不妊症・精液の質の低下(無精子症・精子濃度現象・精子運動低下・精子形態異常等)・睾丸痛・リビドー減退・射精障害・勃起機能不全・精液量減少

5αリダクターゼの働きを阻害することにより男性ホルモンの活動が低下するため、このような副作用が引き起こされる可能性があります。

・肝機能障害
AST(GOT)上昇・γ-GTP上昇・ALT(GPT)上昇

これらの数値の上昇は、肝硬変や肝炎など肝機能の低下により起こる病気の可能性を示しています。肝臓機能に異変がある場合、注意が必要です。

・その他の副作用
抑うつ症状・めまい・乳房圧痛・乳房肥大

ホルモンバランスが崩れてしまうため、何かしらの影響が出てしまいます。

フィナステリドによる初期脱毛

フィナステリドを服用しはじめた頃抜け毛が増加する人が多くいます。フィナステリドの効果によって毛髪の成長サイクルが正常になっていく過程で引き起こるとされていますが、公式見解の発表はありません。

髪の毛の成長サイクルは、成長期(2年~6年)→退行期(2週間前後)→休止期(3ヶ月前後)で生えてきている髪の毛は2年~6年もの間成長して栄養を蓄えます。

しかし、AGAの場合髪のサイクルは、成長期が短く数ヶ月~約1年です。フィナステリドの効果が表れ髪の成長サイクルが正常に戻っていく中で、成長しきれなかった弱く細い髪の毛が抜けていくのです。

人によって異なりますが、服用から約2~3週間で初期脱毛は始まります。初期脱毛が始まって数日の間で治まったという人もいれば、1か月以上という人もおり、抜ける毛量も様々です。

フィナステリドの効果を信じて初期脱毛が始まってからも服用を継続すれば、効果を実感することができますが人によっては抜け毛に慌てて服用を止めてしまい、ぞの場合、たんに抜け毛が増えただけということになりかねません。

リスクなどをしっかり把握した上で服用することに決めたのであれば、一定の期間は継続してフィナステリドを信じることが大切です。

ポストフィナステリド症候群に関して

ポストフィナステリド症候群は後遺症のことで、副作用を解消するためにフィナステリドの服用を止めても副作用の症状が続いたり、臨床試験では見られなかった副作用が出ることを指します。

現時点での確証ある治療法はなく、症状がいつまで続くかわからないためアメリカでは研修を進めるためポストフィナステリド症候群財団が立ち上げられました。

全く副作用のない薬というのはほとんど存在しません。ここまで副作用をご紹介してきましたが、フィナステリドのAGA治療の効果にしても前立腺肥大の治療薬の副作用に多毛の症状があったことから研究されているのです。

ポストフィナステリド症候群は特に見極めが難しいもので、フィナステリドの服用を止めたことによって抜け毛が増え薄毛が進行し、そのストレスからでも似たような症状が引きおこることがあります。フィナステリドをはじめとする、AGAの治療薬には過剰に副作用が取り上げられていることもあり、気にしすぎてしまうことで症状が表れてしまう人もいるということを覚えておきましょう。

フィナステリドを服用する際の注意点に関して

フィナステリドを服用する場合において注意することとは?

フィナステリドは、内服して血液中に成分が溶け込み体内から効果を発揮するため、血中に成分が含まれているので献血はできません。

献血によって集められた血液は、誰に使用されるか分からず、万が一妊婦・授乳中の女性や子供などに使用された際、影響が出る可能性があるためです。

さらにフィナステリドの入ったカプセルや錠剤が粉砕・破損してしまうと、授乳中の女性や妊婦・妊娠している可能性のある女性は経皮吸収のおそれがあるので触らないようにします。

その他、服用中に前立腺がんを検査を受ける場合、前立腺がんを判断する数値が、フィナステリドによって1/2になってしまうため、フィナステリドを服用している旨を申告する必要があります。

肝臓の機能が低下している場合は肝臓で薬を分解するため、注意が必要です。服用前に血液検査などを受けると安心です。医師または薬剤師に相談しましょう。

フィナステリドの服用をしてはいけない人

女性・未成年・子供は、フィナステリドを服用してはいけません。女性における脱毛には効果が認められていない上、特に、妊娠している可能性のある女性・妊娠中の服用は薬剤の作用によって、男児退治の生殖器官等の正常発育に影響を及ぼすおそれがあるため禁忌とされています。

フィナステリドやプロペシア、どう違うの?

どちらも同じくらいAGA治療薬について調べると名前を見かけます。この2つの違いは、プロペシアはフィナステリドを0.2mgまたは1.0mgを含んだAGA治療薬の薬品名であることと、フィナステリドは成分名であることです。

そのため、プロペシアの服用は、フィナステリドを服用と同様であるということになります。

ただし、プロペシア以外にもフィナステリドを含んだ薬品は存在しています。
・プロペシアのジェネリック医薬品
インドや海外製のジェネリック医薬品の他、ファイザー株式会社の「ファイザー」など

日本で処方してもらうことができるのはファイザーのものだけで、その他は、手に入れる場合個人輸入などしか方法はありません。フィナステリドの含有量は、プロペシアと同じ0.2mgか1.0mgです。

・前立腺肥大の治療薬とそのジェネリック医薬品
初めの方にも書きましたが、元々前立腺肥大の治療薬として使われていたフィナステリドですが、前立腺肥大の治療薬として含まれるフィナステリドはプロペシアの5倍か25倍の5mgが含まれています。

成分が多いから発毛の効果も大きいはず・・と思うのは間違いで、1日1mgを超えて摂取しても発毛効果に差は表れないとされています。AGA治療のために前立腺肥大の治療薬を服用するのは、避けた方がいいでしょう。

正しいフィナステリドの使用方法

使用方法は正しく守ることが大事

フィナステリドの最大摂取量は1.0mgで、1日1回服用します。副作用が強く出る可能性があるため、0.2mgの薬を1日に何度も飲んではいけません。処方された量を守り服用しましょう。

そして、昨日のみ忘れてしまったから、今日2錠・・というのは絶対にしないでください。毎日同じ量・同じ時間で服用することが大切です。

服用する時間を調節し、肝臓で薬を分解するので服用前後にお酒を飲んでいるということがないようにすることをオススメします。

効果の有無に関しては、自己判断で服用を止めたりしては、効果がなかなか出にくくなってしまいます。6ヶ月は継続服用して様子を見ましょう。

また、ストレスによって起こる副作用に似た症状が出ることなどがないよう、インターネットの通販や個人輸入代行サイトなどで手に入れるのではなく、クリニックにて処方してもらい医師の診察を定期的にうけた方が間違いがなく安全です。

医師の処方以外で手に入れた場合は、偽物のフィナステリドも存在するため深刻な影響を与えることもあります。

AGA新薬デュタステリドとフィナステリドは何が違うの?

AGA新薬デュタステリドとフィナステリドのどちらもジヒドロテストステロンの生成を抑制してAGAを改善していく、前立腺肥大の治療薬として開発された薬です。それぞれの違いについて見ていきましょう。

フィナステリドとデュタステリドそれぞれの効果の違いについて

フィナステリドの効果については今まで説明してきましたが、AGAの症状の出やすい前頭部・頭頂部に多く存在する2型5αリダクターゼを抑制するとされています。

デュタステリドは、2種類の5αリダクターゼ、全体的な薄毛を引き起こす1型5αリダクターゼと2型5αリダクターゼの両方を抑制します。AGAの主な症状は、2型5αリダクターゼによって起こりますが、皮脂腺に多く存在する1型5αリダクターゼの影響も受けているということが判明してきました。

AGAが発症すると皮脂の量が増加し、増加した皮脂が毛穴に詰まり薄毛になる原因となってしてしまいます。このため、フィナステリドで効果を実感できなかった人が、デュタステリドで効果を感じたというケースも多くあります。

デュタステリドとフィナステリドそれぞれの副作用の違いについて

デュタステリドとフィナステリドの副作用の主な症状は、肝機能障害・性的機能の低下でほぼ同じと考えられます。服用中は献血をしないことや女性や子どもには禁忌とされていることなども共通しています。

フィナステリドは精液が減少する・精液の質の低下・男性不妊などがありますが、デュタステリドは腹部の症状として下痢や腹痛などがあることがわかります。

フィナステリドをデュタステリドへ変更する場合

フィナステリドから、デュタステリドの強い育毛効果を求めデュタステリドに切り替えようと検討する人も少なくありません。

フィナステリドを服用していて起きた抑うつの副作用が、デュタステリドに切り替えたことで抑うつ症状が出なくなった、フィナステリドで増毛できなかった人がデュタステリドに切り替えたことで効果を実感できたなどのケースもあります。

毛根の寿命が来てしまっている人や薄毛の原因がAGAではない人などに対しては切り替えたとしても効果が出ないため、医師によっては、フィナステリドで効果が出ないのならデュタステリドでも効果は出ないだろうという人もいます。

しかし、5αリダクターゼを抑制することでAGAによる薄毛の場合、何かしらの作用は出るはずです。クリニックで医師に相談し自分に合った治療方法を見つけていきましょう。

今回のまとめ

フィナステリドに関する効果や副作用、さらにAGA新薬のデュタステリドに切り替えるケースなどご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

AGAは、薬で進行を抑えようとすると男性ホルモンの影響を大きく受けている脱毛症のためどうしてもホルモンバランスが崩れて体に影響が出てしまいます。リスクや副作用についてしっかりと理解した上で服用することをオススメします。

まずは、クリニックで医師に相談して自分に合った治療法や薬を探していきましょう。